DJとは、曲と曲をできるだけスムーズに繋ぎ、場の雰囲気を盛り上げたり時には落ち着かせたり維持しながら、その場にいる人達を音で楽しませるようにしています。その為にはまずどのような環境が必要なのかを簡単に解説していきます。
DJプレイに必要な機材
・CDJやターンテーブルなどいずれかのプレイヤーが2台
・Mixer
・モニターヘッドホン
・スピーカー
・音源
まずはこの4つの要素がないとDJができません。クラブにはプレイヤーとMixerとスピーカーは設置されているので、自分で用意するものといえばモニターヘッドホンと音源になります。音源に関しては、今はほとんどの場合デジタルDJが主流になっているので、音源を保存しているUSBやハードディスク、またはパソコンになりますが、こちらは別の記事で詳しく解説します。アナログDJを目指す初心者は少ないと思われますが、パソコンで選曲し、コントロールバイナルとターンテーブルを使って音源を再生する方法もあります。純粋なアナログDJの場合、大量のバイナルを持ち歩く必要がありますが、パソコン1台とコントロールバイナル2枚で済みます。この場合、オーディオインターフェイスも必要となります。
クラブDJはどこで音源を入手しているの?
主に以下の3つのサービスを利用しています。
・iTunes Store
いずれも海外の会社のサービスですが、古くからあるデジタル音楽配信サービスなので、安心して利用できます。私はBeatportを主に使ってきましたが、4年くらいログインしていなくてもアカウントがありましたし、購入履歴等も確認できました。Juno DownloadもBeatportともにCD音源と同じ320kbpsのmp3で購入可能ですし、wavでも購入できます。iTunesは254kbpsの圧縮ですが、最近の曲であれば320kbpsと遜色はありませんので、こちらでも問題ないでしょう。
また、SpotifyやAppleMusicのサブスク加入者であれば、多くのトラックが聴き放題で、これをSeratoDJで扱えるようにする一種の裏ワザがありますが、あまりおすすめできません。いくつかの制限があり、長期的には難がある方法です。ホームユースならアリなのかもしれませんが、素晴らしい楽曲を提供しているDJ/Producerたちへのリスペクトも込めて購入して自分のセットリストにしていきましょう。
さらにここで一つ注意点。
絶対にやってはいけないこととして、SoundCloudやYoutubeから引っ張ってきた音源は現場では使わないようにしましょう。理由は単純で、「音源のクオリティが低いから」です。音源そのものではなく圧縮率が問題なのです。SoundCloudでは投稿者がダウンロードリンクを設置していない限り、基本的にはストリーミングでの利用となりますが、ブラウザのプラグインでダウンロードができてしまいます。この場合、ダウンロードした楽曲は128kbpsと、音源としては非常に劣化したものとなります。最近のiTunesの254kbpsと320kbpsを聞き分けられる人はほぼいませんが、そのようなクオリティの音源と192kbpsの音源とでは現場環境では確実に違いが明確なので、妙に音圧(音量)が低かったり、いわゆる”鳴り”がよくなかったりします。
音源の管理方法
クラブにあるプレイヤーやMixerは殆どの場合Pioneerの製品で固められています。そのため、一番簡単にプレイできる状態を作れるのはUSBやハードディスクに音源を入れて、それをCDJに接続するのが良いです。この方式であれば、使用する音源をrekordboxというPioneerのソフトウェアで読み込ませて使う必要があります。
・rekordbox – https://rekordbox.com/ja/
無料で使用でき、iTunesのプレイリストと連携できるので非常に便利です。事前に音源をソフトウェアで解析しておけば、すぐにCDJに読み込ませることが可能で、多くのDJが使用していることもあり情報が豊富です。また、複数のキューポイント、オートループの設定ができるので、現場ではLive感のあるプレイができますし、プレイ前の準備が簡単かつクリエイティブに行えます。
以上がクラブでDJをするには最低限必要な知識と準備でした。それでは次回でお会いしましょう!
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