
曲を作っているときにふと思いました。これまでさんざん誰かの曲をDJをするときにプレイヤーに読み込ませて再生していたけど、これって著作権違反だったのでは・・・?と。
皆さんはDJとして活動する際、音楽の著作権について気になることがあるでしょうか?自分がDJとして演奏する際に使用する曲は、著作権に違反していないのでしょうか?私自身、大学生時代にクラブでDJを始めましたが、その当時は法律に関する知識が乏しく、著作権について深く考えていませんでした。
今回は、10数年の経験を持つDJとして、音楽の著作権について実際に調べてみました。この記事では、DJが音楽を使用する際の著作権の基本知識や注意点を解説します。
結論:著作権遵守は概ね問題ないが、注意点も存在
結論として、「DJとしての著作権遵守は概ね問題ないが、注意点も存在する」と言えます。多くのクラブはJASRACと相互管理契約を締結しており、その範囲内の楽曲演奏は問題ない状態です。しかし、JASRAC管理外の楽曲については、グレーゾーンが存在します。すべての楽曲がJASRACで管理されているわけではなく、厳密にはJASRAC管理外の楽曲をクラブで演奏する際には、DJごとに権利者への許諾や使用料の支払いが必要です。
実際に、私自身や周りのDJがそのようなことをしている話は聞いたことがありません。著作権法違反が親告罪であるため、DJが著作権法違反で逮捕されたり刑事裁判の被告人となったりする可能性は極めて低いです。しかし、注意が必要な点も存在します。例えば、以前のPostで紹介しましたBeatportやJuno Downloadで配信されている多くの楽曲は、JASRACやJASRACが提携している海外の権利団体で管理されているわけではありません。これは、ダンスミュージックの権利保護システムやルールが現実に即した形で整備されていないことを意味しています。
クリエイターエコノミーへの対応 – Pioneerの革新的取り組みと今後の展望
DJ機器ブランド最大手のPioneerは、クリエイターエコノミーに関する革新的な取り組みを行っていました。詳細は以下のURLからご覧いただけます。
この記事を読むと、素晴らしいエコシステムが構築されていたことがわかります。しかし、残念ながら2022年9月にKUVOのサービスが終了しました。
現時点で後継のサービスやシステムは見当たりませんが、今後の動向に注目が集まっています。サービスは終了してしまったものの、クラブやDJからは支持を受けていたようです。DJの多くが楽曲クリエイターでもあるため、このような取り組みに賛同しやすい傾向があると言えます。
今後、インターネットやAIの発展に伴い、クリエイターに還元される仕組みがさらに整備されることを期待しています。
まとめ – オンライン配信でのDJプレイと著作権問題
最近、YouTubeやTwitchなどのオンライン配信プラットフォームでDJプレイやミックスを配信する人が増えています。そんなオンライン上での著作権問題はどうなっているのでしょうか。弁護士による解説がありますので、以下のリンクを参考にしてください。

法律問題はややこしいことが多いですが、今後もDJやクラブミュージックに関する情報を発信していきたいと思います。どうぞ引き続きお付き合いください。
それでは、次回の記事でお会いしましょう。
参考文献
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